複数補助金の同時活用って可能なの?ものづくり補助金と事業再構築補助金
いろんな補助金あるし、出来ることならいくつか使って事業を優位に進めたい。
「事業再構築補助金」採択されて事業中だけど「ものづくり補助金」も使いたい。
こんな考えが頭に浮かぶ方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
もくじ
【複数補助金を一度に受給できるの?】
果たして複数の補助金を活用することは可能なのでしょうか?
【結論】
答えとしては、条件付きですが可能です。
うまく活用されている方としは
【活用法その1】
小規模事業者持続補助金を活用して事業が大きくなった。次の事業を考えるうえでものづくり補助金や事業再構築補助金を活用する。
もう優等生です。まさに補助金の理想的活用方法、補助金を出す方も喜んでいると思います。
なぜ補助金を国が用意しているのか?
それは突きつめると、マクロ経済学でいうところの乗数効果を発揮させてGDPを増加させたいから。
それ以外にはないのか?
って、ありますよ。
【活用法その2】
事業を大きな括りでとらえて、その中A事業を事業再構築補助金、B事業をものづくり補助金。
こんな活用をしてらっしゃる企業もあります。
私がお手伝いした企業では、金属加工の事業者様ですが、取り扱い分野を広げるにあたり
新工場の建物とマシニングセンタを事業再構築補助金で導入され、翌年にさらに別分野へも進出されるにあたり、ものづくり補助金でCNC旋盤を導入された方がいらっしゃいます。
この企業なんかは金属加工で色々な部品を作っているという大きな事業の括りの中で
A分野(農業機械用パーツ製造)
B分野(建設機械用パーツ製造)→(航空機部品も視野に)
と住み分けを行っており。
見事に活用されております。
金属加工業者様なので、設備無いとそもそも受注できないんですよね。
まさに鶏が先か卵が先か状態!
〇〇の設備を所有してて、〇〇の加工ができる。→受注
〇〇の設備が無いので、〇〇加工が出来ず受注不可能
結局、設備が無いと、いくら素晴らしい技術を持っていても、そもそも受注が不可能、そんな世界のようです。
しかも設備1台数千万円~とかしますからね。
補助金無いと大変です。
上記企業の場合大きな事業として金属加工によるパーツ製造があって
その中に事業A、事業B、事業Cが存在します。
その事業ごとに活用する補助金を分けることで見事に採択されております。
【複数受給がNGとなる場合】
・同一事業であるとみなされた場合
・一度受給してまだ年月が(例:3年)経っていない場合
【どちらかを選んだ企業の例】
ある企業様は
「ものづくり補助金に採択されているが、事業再構築補助金が採択されたならそちらに切り替えたい」との依頼が以前ありました。
ものづくり補助金は採択済みという事で、交付申請を行わず、その間に事業再構築補助金を申請し、無事採択されましたので、最終的にものづくり補助金は辞退されて、事業再構築補助金で事業を進められております。
理由は、「出来るなら建物の改築も行いたい、あと補助金額が大きいから」と言うことでした。
【両極端な思考になって行く人々】
最後に補助金は上手く活用して「活用できるなら何度でも」と言う企業様がいらっしゃる一方、「2度と利用したくない」と言う方々もいらっしゃいます。
その違い、特に2度と活用したくない。とおっしゃる方がの理由として、良くお聞きするのは。
・自分の思うスケジュールで活用できない。
・事業のスピードが落ちてしまう。
・作業が煩雑でやってられない。
等でしょうか。
特に作業が煩雑と言うのは、せっかくだから、あれも、これも補助金対象としようとして
墓穴を掘っている方々が多くお見受けします。
片やできるなら何度でも利用したいという方は、先程の金属加工業の社長ではないですが
非常に高価な設備を1台導入する。
こう言うやりかたですと、交付申請も見積もり1枚、相見積もり1枚ですみますのでトントンと進みます。それで補助金に対して良いイメージしかない。
なんでもかんでも系の方でも、うまくやる方は、多少割高でも代理店や卸をうまく活用して
請求先を一箇所に絞っていたりします。
安く上げようと、価格.comで値段調べて、ネット通販で購入なんていうのは、補助金の活用においては、手間だけが増えて、辞めたくなると思います。
このあたりのテクニカルなお話はまたの機会に。