補助金利用時のメリット・デメリットを解説!一番の特徴は事業を体系的に考えられること。

  • 補助金と言うモノは何となくわかった、だけどどんなメリットがあるの?
  • そして活用するデメリットってあるの?
  • 補助金活用しろと良いことばかり言うけどデメリットは無いの?

こんな疑問をお持ちではありませんか。

上手く活用すると非常に有効な補助金ですが、もちろんデメリットも存在します。
そのあたりを認定経営革新等支援機関でもあるLead-outが解説致します。

メリット

事業に関する経費の一部を負担してもらえること

例えば、

これが最大の魅力で皆様応募されるんだと思います。

補助金の上限額3000万円で補助率2/3の補助金の場合

3000万円する設備が実質1000万円の負担で手に入ったりします。

これは資金力の乏しい中小企業や創業期の企業にとっては非常に魅力的だと思います。

浮いた2000万円で更に設備を増強したり、宣伝費として活用したり、他の事業を立ち上げたりすることも可能です。

補助金に採択されたという事で、事業や会社の信用が高まります。

補助金に採択されると、その事業がある程度公的に認められたという事で、金融機関の融資が通ったり、取引先から一目置かれたりするようになります。

融資は特に、今後補助金が振込まれる可能性が高い(国のお墨付き)ですから、有利に働くようです。

特に創業間もない企業や、まだまだ規模の小さい段階の中小企業ですと、「補助金に採択された事業なんです」と新規取引を希望する企業に対してアピール出来たりすることもあります。

補助金によっては独自の展示会等イベントを用意しており、そちらに無料で出展できる。

補助金によっては、補助金の効果を高めるために展示会を用意していたりするものもありますので、その場合は無料や格安で出展できる等の特典があるものもあります。

東京ビッグサイトでの展示会等もありますので、上手く活用すると、新規取引先を探すアピールとなったり、展示会への出店模様をSNS等で拡散することで取引につながったりするようです。展示会へ出展しようとすると、数十万円~規模によっては数百万円必要だったりしますので、特に新技術系のモノは効果的なようです。

基本的に返済不要であること。

こちらも魅力的ですよね、融資であればゼロ金利でもいずれは返済が必要ですが、補助金の場合、基本的に返済は不要です。

ちなみに基本的と書いたのは、「収益納付」というシステムがありまして、補助金を活用して補助金額より儲かったら、補助金額を上限として返済してね。と言うシステムもあるためです。

まあ普通に活用している分には、返済を迫られることもほとんど無いでしょう。

事業計画を作るので、自社の状況や事業について考えたり、見直したりする機会となること。

もちろん日々新しい事業や自社について考え無いことなんて無いと思いますが、こんな機会でも無いとなかなか体系的に細部にまで亘って自社を振り返る事や新規事業を真剣に考えることもなかなか無いと思いますので、非常に有効な機会となります。

また、事業計画が書類として完成すると金融機関へのアピールにもなりますし、社員に対しても今後の指針となったりしますので善いことづくめです。

デメリット

自社に相応しい補助金を探すのが大変

なにせ数が多いので、自社に相応しい、自社で活用可能な補助金を探すのが大変です。

ですが、本来は補助金を獲得することが目的でなく、補助金を活用して自社の事業を発展させることが目的のはずですから、細かい情報に惑わされる必要は無いと思います。

2023年現在でああれば、事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金の4大補助金と呼ばれるものだけで問題ないと思います。

あとは、創業期の方は創業助成金とか、事業承継を考えている方はそちらの補助金の情報を気にかけて置くくらいの付き合い方が良いと思います。

「たまに取れるものは何でも取りたい」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、正直止めた方が良いと思います。

補助金を取るのが目的化して何も良いことは無いです、そんな時間があったら事業を発展させることに頭を使った方が全然良いと思います。

補助金ゲットまでに煩雑な作業が必要となること

これも実際大変だと思います。

まず事業計画書を自社だけで、期限までに完成させるのは至難の業です。

まれに社長が書類づくりが得意だったり、優秀な社員の方がいて自社である程度の書類を完成させることができる企業様もいらっしゃいますが、なかなか審査に通る書類を完成させるのは大変だと思います。

また、採択されたあとも、見積依頼書、見積書、相見積書から始まり、揃えるべき徴憑類が多くあります。また事業に使用する設備の導入時、稼働時の写真撮影。補助金対象のおカネの流れの帳簿付。成果物の管理。

実績報告における発注書、請求書、納品書、受領書・検収書、振込明細等の用意など普段の商取引では業界のあうんの呼吸でクリアしている作業も全て徴憑に落し込み管理・保管する必要があります。

補助金が振込まれるまで建て替えが発生すること

先程の徴憑類の手配・管理・保管も大変だと思いますが、こちらも経営者に取ってはかなり大きな問題だと思います。

基本的に補助金は後払いなので、実績報告をして補助金が振込まれるまでの期間経費の建て替えが発生します。そこで当然資金繰りが必ず悪化します。

潤沢な自己資金を確保している企業であれば問題ありませんが、借り入れで実施している場合、その間の利子もかかります。

補助金活用による事業の場合長くなると1年弱は建替えることも起こりえますから、どうせ入ってくるから平気だろうでなく、十分に資金繰りを考えて利用する必要があります。

最近採択されても「お金ないんでできません」という企業様もかなりいらっしゃいます。

初回のヒアリング時に、建替えのお話もして、「その間どうやって手当するつもりですか」とお聞きすると、「銀行融資です」とおっしゃる方の中には、その時点では新規事業自体を金融機関とお話ししてなくて、借りられるだろう位のノリで、実際採択されて初めて「補助金採択されたから借入したい」と申し込んだら、断られたという方も何社かいらっしゃいました。

補助金は後払いで、建替え期間があることは十分考えて利用する必要があります。

応募した全員が採択されるわけではないこと

こちらは事業計画書を提出しての審査がありますので、応募したからと言って全員が採択されるわけではありません。

その事業は補助金が無くてもやるつもりですか?

それとも補助金が出るからやる事業ですか?

本来は補助金が出なくてもやる事業で、タイミング良く利用できる補助金があったらラッキーくらいで取り組むべきだと思います。

そうでない企業様も多いですが、補助金でるからやる事業、出ないならやらない事業と言うのは止めといた方が良いと思います。

補助金のスケジュールに合わせる必要があること

補助金は最近では通年募集で1年間に何度か募集のある補助金もありますが、どうしても募集期間と締め切りがありますので、そちらに合わせる必要があります。

また、うまく採択されるとしても、考え始めてから、応募して結果の出るまでの、数か月は事業を進めることが出来ません。

その間にライバル企業は同じことを思いついて、さっさと事業化してしまうかもしれません。

こちらはかなり大きなデメリットだと思います。

実は税金が発生すること

補助金ですが、その部分にも税金がかかります。

せっかくもらった補助金に税金かかったら、補助金の効果半減するんじゃないの?

なんて思うかもしれませんが、残念ながら税金はかかります。

一応「圧縮記帳」という税の繰り延べを活用することはできたりしますが、繰延なのでいずれは納めないとダメです。

補助金振込まれると、営業外収益として計上されますので、他とトータルで赤字等であれば税金も発生しませんが、「他の事業もガンガン儲かってるぜ」という企業の場合しっかりと税金は発生します。

全額が補助される訳ではないこと

こちらは補助率がまれに10/10と言う補助金もあったりしますが、ほとんどの補助金の補助率は2/3とか1/2とかになりますので、事業にかかった経費のうち補助されるのは2/3や1/2の金額となります。

それでも魅力的ではありますので、理解した上で活用すれば問題ないと思います。

以上補助金のメリット・デメリットに関してご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。

大切なのは、どういうシステムなのかを理解した上で活用すること。

補助金に振り回されないこと。

ではないでしょうか。

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